真鍮キットの工作 1
近頃は「工作人口」が少なくなった、と言われます。NゲージでもHOゲージでも綺麗に塗装された大量生産の「完成品」が溢れていますから、時代の流れなのでしょうか?
しかし、「大人の趣味」としての真鍮キットの工作もまだまだ捨てたものではありません。TT9の場合は入手し易いプラスチック製の完成品が皆無なので止むを得ない? またコストの面からも「自分で作る」事はお財布に優しい家計のエコでもあります。
私が生まれて初めて「真鍮キット」に取組んだのはこのTT9の客車でありました。慣れれば誰でも出来ると思いますし、完成すれば素晴らしい「作品」が出来上がります。
真鍮製の模型というのは、プラスチック製の模型とはまた違った良さがあります。
まず素材が金属ですから、ボディの板厚などが薄くでき、特に窓周りなどは非常にシャープな表現になります。プラ製のNゲージははめ込み窓で表現されますが、どうしても透明プラパーツの厚みが目立つのは避けられません。
また全体の質感、重量感があり、塗装をしても尚、真鍮製模型の持つ味わいは代え難いものです。
 
「重量感」は実際に線路の上を走らせてみても顕著です。それは、「レールの継ぎ目」を通過する時の「通過音」であります。
プラ製Nゲージで耳障りな「シャーー」という軽々しい音はせず静かな走行音の中に「タタンタタン・タタンタタン」という重々しくもリズミカルな音。これはもう病み付きになる、と言っても過言ではありません。
初めての真鍮キットはやはり機関車よりも、客車や貨車といったライトな題材から始める方が良い、というのがセオリーでしょうが、思い切って「蒸気機関車」からトライ、というのも悪くないと思います。自分の思い入れのある車両の方がヤル気が長続きするからです。
私は自信が無かったので「客車」⇒「機関車」の流れでしたが。
 
客車キットの構成は右の如きで、特に難しい箇所はありません。シル&ヘッダー、雨樋の位置決め〜仮留め、をしっかりするのが「コツ」でしょうか。ハンダが多少はみ出ますが、後で「キサゲ」で除去できるので気にせずに作業は進められます。
TT9の客車キットは初心者にも取っ付き易いと思います。
真鍮キットを作る場合は、標準の部品だけで「素組み」も出来ますが、自分なりの「追加工作」をして自分だけの「オリジナル模型」に仕上げるのも醍醐味です。
 
左の客車では、幌枠の両サイドにあるダンパー(?)を付けてみました。真鍮線と細密真鍮パイプの組み合わせです。
ごくささやかな軽加工ですが、こんなものでもディテールの追加工作をしてみるのは楽しいものです。
作り込んだ部分を眺めるだけで何日も楽しめるし、またビールが旨いです。

妻板にはピンバイスでシコシコと穴を開けたのですが、それを見ていた妻は「なーにをコマカイことをやってんだか・・・」と呆れてました
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