TT9の鉄道風景 3
扇形機関庫に居並ぶ蒸気機関車たち。
「国鉄時代」の鉄路の千両役者でした。
 
よく言われることですが、人間の作った「工業生産物」の中で「蒸気機関車」ほど人間臭い機械は無いでしょう。
 
食料(石炭)を喰らい、水をがぶ飲みし、油と埃にまみれ、煙を吐き、時に雄叫びを上げ、ゼェゼェいいながら荷物を引っ張る姿には、魂が宿っているとしか、どうしても思えません。
 
蒸気機関車は、一台一台が各々「機関車トーマス」なのです。
蒸気機関車の「食糧貯蔵庫」
それが給炭塔です。
 
蒸気機関車が数多く在籍している大規模「機関区」のストラクチャーのハイライトであります。
 
単に石炭を積んである「給炭台」から、大きなガントリークレーン式のものまで色々なタイプがあります。
 
このレイアウトのものは九州の機関区辺りでよく見られたタイプのようです。
機関区の設備の中でもう一つ重要な、蒸気機関車の水飲み場。それが給水タンクです。
 
蒸気機関車を動かす為には、石炭はもちろん必要ですが、より大量に消費するのは「水」です。その為、給水の設備は機関区だけでなく、主要な中継駅にも用意されていました。
貯水のタンクから導かれた水を、テンダーに注ぎ込むための蛇口(=スポート)なども蒸気機関車時代には欠かせない設備です。
 
このレイアウトのストラクチャーはほとんどが「自作」です。海外のTTスケール製品と異なり、日本ではまだあまり市販品が見当たりません。
しかし1/120で設計された日本型の「製品」も徐々に増えてきています。
Home
inserted by FC2 system